江北地域の名所をめぐる「江北名所地図」。第２回目は高野小学校を取材しました。
高野小学校は、昭和38（1963）年に江北小学校の分校として開校しました。令和4年度から、江北小学校と統合し、新たに「江北小学校」として江北四丁目の新校舎に移転しています。
旧校舎は開校当時、田畑に囲まれた場所でした。郷土資料室には、地域の方から寄贈された農具を展示しており、当時の様子を学ぶことができました。また校内の田んぼでは、児童たちが米作りをしていたそうです。校章が区内でも珍しい稲穂のモチーフだったのも、学校の歴史を振り返ると納得です。新しい江北小学校の校章にも稲穂のモチーフが採用され、高野の歴史が引き継がれることとなりました。
高野小学校最後の校長を務めることとなった武智先生は、教員として初めて赴任したのが高野小学校だったそうです。学校周辺は道が広くなり日暮里・舎人ライナーも開通して、環境も大きく変化してきました。閉校のときに校長となっためぐり合わせが感慨深いとおっしゃっていました。
高野小学校の跡地は、今後スポーツや健康づくりに利用できる多目的広場になる予定です。地域に惜しまれつつ閉校となりましたが、新たな役割を得てこれからも区民の集う場所となっていくことでしょう。

（2021年9月取材）